FIP:Feline infectious peritonitis(猫伝染性腹膜炎)

1歳未満の子猫に多く、発症すると致死率ほぼ100%の恐ろしいウイルス性疾患です。

猫コロナウイルスというありふれたウイルスがFIPウイルスに突然変異して引き起こされるものです。

 

 

★ 今現在、猫がFIPで苦しんでいる方は、この次のGS-441524のページ(特に急いでいる方はその次のGSの補足のページ)を参考にして下さい。

 この薬で、不治の病と言われたFIPからたくさんの猫が回復しています。

 時間的猶予はありません。

 

 

下のサイトにわかりやすくまとめられています。

 

子猫のへや・JPEG小バナー  

猫伝染性腹膜炎(FIP)~症状・原因から予防・治療法まで

https://www.konekono-heya.com/byouki/infection/fip.html

 

 

以下も参考に

 

猫伝染性腹膜炎 感染症防御および管理に関する ABCD ガイドライン(日本語版)

(ABCD:The European Advisory Board on Cat Diseases)

https://jabfid.jp/SiteCollectionDocuments/abcd_feline_coronavirus.pdf

 

上記論文は2009年に発表されたものであり、その後新しい論文化はありませんが、ABCDのHPでは適宜情報がアップデートされています(最終更新 2019.5月)。

http://www.abcdcatsvets.org/feline-infectious-peritonitis/

ただし、この10年間でいろいろ進歩はあるものの、依然としてFIPの診断は困難であり、また確実な治療法は見つかっていません。

しかし、有望な薬もいくつか研究が進んでいます。

健康なネコにFIPVを感染させる実験研究は倫理的にも問題があるため、近年はFIPの自然発症ネコを用いた研究が主流になっているようです(下記のGS-441524の研究もそうです)。

 

UC DavisのHPより

University of California, Davis(UC Davis)の 獣医学は世界トップレベルで有名)

Feline Infectious Peritonitis Therapeutics/Clinical Trials Team

https://ccah.vetmed.ucdavis.edu/cats/resources/feline-infectious-peritonitis-clinical-trials

 

An update on feline infectious peritonitis: diagnostics and therapeutics.

(UC DavisのPedersen NCによる総説)

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1090023314001774?via%3Dihub

 

FIP Treatment

https://fiptreatment.com/

 

猫のウイルス病公式サイト:獣医ウイルス学の専門家による解説

http://www.catvirus.jp/home/fcov/infection.html

 

日本獣医学会

Q:猫伝染性腹膜炎(FIP)のウイルスを消毒するには?

https://www.jsvetsci.jp/10_Q&A/v20070706.html

 

 

以下、上記サイトの内容とも重なりますが、個人的なまとめです。

 

疫学

 

・FIPは3歳以下、特に4ヶ月から16ヶ月までの発症が多く、1歳以下が70%。

・猫コロナウイルス(FCoV)には腸管型(FECV)とFIP型(FIPV)の2種類があるが、FECVは病原性が低い。

・ブリーダーやシェルターなど多頭飼育環境ではFECVが容易に集団感染し、FIPの発症が多くなりやすい。

・FECVからFIPVへの突然変異自体は比較的高頻度で起こりうるが、実際にFIPを発症する猫は少ない。

・FIPVには血清学的に1型と2型があり、1型が多い。特に欧米ではほとんど1型だが、日本では2型が10~30%と

 欧米に比べ2型が多い。

・1型は経口感染はしないと考えられている。注射では感染可能で、動物実験に用いられる。2型は台湾で経口

 集団感染の報告あり。

・FECVと異なり、FIPVは便中へは排泄されないか少ない。

・一旦良くなったように見えても再発する場合が多く、1年生存率は5%未満である。

・FIPVは通常の乾燥した環境では7週間で失活する。したがって、新しい猫を飼う場合は2か月あけるのが望ま

 しい。

・FIPVはエンベロープを有するRNAウイルスであり、アルコールや次亜塩素酸で容易に不活化可能。

 (パルボウイルス(猫汎白血球減少症ウイルス)は非常に耐性が強い)

 

 

最近の北里大学の研究では、1型FIPVでも、ネコがFIPVに対する抗体を少量(FIPVの感染を防ぐのに不十分な量)持っている場合は、ADE(*)により経口感染する場合があるとのこと。

この研究では、1型FIPVを未処置のネコに経口投与してもFIPは発症しなかったが、あらかじめネコに抗FIPV抗体を皮下注射しておくと、50%のネコがFIPを発症した。

Pathogenesis of oral type I feline infectious peritonitis virus (FIPV) infection: Antibody-dependent enhancement infection of cats with type I FIPV via the oral route.

*ADE:antibody-dependent enhancement 「抗体依存性感染増強」のことで、ウイルスの抗原に抗体や補体が結合することにより、抗原がマクロファージ(食細胞)に取り込まれやすくなる現象

 

 

イヌのコロナウイルス(CCoV)は通常、ネコには感染しないが、イヌとネコを一緒に飼っていると、ときにネコがCCoVとFCoVの両方に感染することがある。その際、2型CCoVと1型FCoVとの間で遺伝子組み換えが起こり、2型FIPVを生じる可能性が示唆された(山口大学他)。

Emergence of Pathogenic Coronaviruses in Cats by Homologous Recombination between Feline and Canine Coronaviruses

 

 

診断

 

・1型はIDEXXのRealPCRで診断可能だが、2型はできない。ただし、1型でも血液検体ではウイルス量が少ない場合があり、腹腔内病変の穿刺をする場合は病気の猫に対する負担は小さくない。

http://www.idexx.co.jp/smallanimal/reference-laboratories/testmenu/innovative-tests/real-pcr.html

http://www.idexxjp.com/wp-content/uploads/d287d7b0bca1befcd6ded30962e15361.pdf

 

・FIPの診断は、FIP病変の組織を用いた免疫組織化学でなされるのが確実な方法だが、腹腔内組織を得るには開腹手術が必要であり侵襲が大きい。そこでエコー下針生検による細胞診の検体で抗FCoV抗体を用いた免疫染色を行い、診断の有効性を検討した。結果は感度53%、特異度91%であり、診断補助には有用であるが、これ単独での診断は困難と考えられた。

Felten S, Hartmann K, Doerfelt S, Sangl L, Hirschberger J, Matiasek K.  Immunocytochemistry of mesenteric lymph node fine-needle aspirates in the diagnosis of feline infectious peritonitis.  J Vet Diagn Invest. 2019 Mar;31(2):210-216.

 

 

治療

 

ステロイド(プレドニゾロン、デキサメタゾン):免疫抑制、抗炎症作用

食欲不振、発熱などの症状緩和には有効だが、FIPのウイルス自体に効果があるわけではない。

 

プレドニゾロンの場合、通常 2~4mg/kgの1日1回内服で開始し、症状をみながら漸減を試みることが多い。

副作用として、糖尿病や高血圧など医原性クッシング症候群を生じることがあるが、ネコはヒトに比べてステロイドに対する耐性が高いと言われている。

 

ココアはプレドニゾロン 5mg/日の内服を続けましたこれで食欲は出て、一時的には元気になりました。

 

 

インターフェロン:ウイルス増殖抑制

ネコインターフェロン:ネコIFN-ω(商品名インターキャット)

http://www.maff.go.jp/nval/tenpu/003/pdf/intercat.pdf

連日または隔日注射が必要

ABCDガイドラインでは”追加試験が必要”

 

ココアはインターキャットを当初は週1回、最期のほうは連日注射しました。

 

ヒトインターフェロン:ヒトPEG-IFN-α-2a(商品名ペガシス)

https://database.japic.or.jp/pdf/newPINS/00068045.pdf

ヒトのB型、C型慢性肝炎の治療薬

 

ヒトPEG-INF-α-2b(ペグイントロン)でも効果は同等。

 

PEG製剤であり週1回投与が可能

ABCDガイドラインでは”推奨されない”(ヒトIFN製剤であり、ネコでは抗体が産生される可能性あり)。

 

下記は猫免疫不全ウイルス(FIV)および猫白血病ウイルス(FeLV)に対する使用例。

レトロウイルス感染猫に対するペグインターフェロンα-2a療法

http://nagakusa-ah.com/info/?id=12

インスリン用注射器を用いて3~4単位/匹 (0.03~0.04ml/head)を週1回皮下注。

 

費用と注射頻度でインターキャットより便利なことから、FIPに対して用いている施設もあるらしい。

 

 

シクロスポリンA:免疫抑制、ウイルス合成阻害

日本獣医学生命科学大学・東大らのグループが研究。

細胞実験

Suppression of Coronavirus Replication by Cyclophilin Inhibitors

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3712306/

 

症例報告

Treatment of a case of feline infectious peritonitis with cyclosporin A

https://researchmap.jp/?action=cv_download_main&upload_id=106759

 

ABCDガイドラインでは”さらなる症例検討が必要”。

 

 

イトラコナゾール:ウイルス増殖抑制

北里大学の研究グループが検討(2016年度ー2018年度)。

猫伝染性腹膜炎の治療法・予防法の確立-基礎的開発から臨床試験の実施まで-

https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-16H05039/

 

もともとコレステロール細胞内輸送阻害作用を有するU18666AがFIPに有効であることを見出していたが、市販薬であるイトラコナゾールにも同様の作用があることを報告。

Antiviral activity of itraconazole against type I feline coronavirus infection

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6339390/

ただし、1型にのみ有効。

上記の論文は細胞実験だが、ネコの個体に用いる場合は10mg/kgの1日2回内服を提唱。

 

ABCDガイドラインでは上の論文が引用されているが、個別のコメントはなし。

 

ココアはイトラコナゾールを5mg/kgで1日2回の内服を開始後、4日目に神経症状が悪化して中止しました。

(たまたまのタイミングだったと思います)

 

 

・ 抗TNF-α抗体:免疫抑制

これも北里大学の研究グループがFIPに有効であることを報告している。

Development of a mouse-feline chimeric antibody against feline tumor necrosis factor-alpha

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5059372/

ABCDガイドラインでは"プラセボ対照試験が必要"。

ただし、製剤化はされておらず、一般では入手困難と思われる。

 

ヒト用の抗TNF-α抗体製剤(レミケードなど)はあるがFIPに対する検討の報告はない。

 

 

ポリプレニル免疫賦活剤(Polyprenyl immunostimulant, PI):免疫賦活作用

本来はネコヘルペスウィルス感染症の治療薬

テネシー大学らのグループがFIPVに対する効果を報告(2009年、2017年)

Polyprenyl Immunostimulant Treatment of Cats with Presumptive Non-Effusive Feline Infectious Peritonitis In a Field Study

 

60匹のドライタイプのFIPの猫に投与。

16 匹は100日以上、8匹は200日以上、4匹は300日以上生存。

なお、ステロイドと併用しないほうが、生存期間が有意に延長。

 

Sass & Sass, Inc社が製造し、VetIMMUNE社が販売。

http://vetimmune.com/polyprenyl-immunostimulant/

 

ただし、購入は獣医師を通じてのみ可能。

上のサイトのOrder→Vet locaterで検索すると、

日本では

東京 2か所、伊勢 1か所、大阪 2か所、大分 1か所

の動物病院が扱っているようです(実際には、これ以外にも取り扱っているところもあるようです)。

 

上記のようにドライタイプのFIPにはそこそこ効く可能性はあるようですが、効果はあくまで限定的のようです。

しかし、後述のようにGC376やGS-441524はドライタイプには効果が出にくいことがあるので、その場合にはこのPIも考慮に値するのかもしれませんが、実際にはそこまでの時間的猶予はないのかもしれません。

ただし、GCやGSと違って正規品なので、獣医師にとっては使用しやすいかもしれません。

 

 

オザグレル(Ozagrel 商品名 カタクロットなど):血小板凝集抑制、血管炎に対する抗炎症作用

1998年の東大のグループによる2匹のネコに関する症例報告があるのみ。

Effect of thromboxane synthetase inhibitor on feline infectious peritonitis in cats.

 ABCDガイドラインでは"さらなる研究結果が出るまでは勧められない"。

 

 

抗HIV薬:RNAウイルス合成阻害

ネルフィナビル(nelfinavir   商品名 ビラセプト)

https://database.japic.or.jp/pdf/newPINS/00057384.pdf

 

台湾の研究グループが報告。

Synergistic antiviral effect of Galanthus nivalis agglutinin and nelfinavir against feline coronavirus.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20603153

細胞実験で、 ネルフィナビルとGalanthus nivalis agglutinin(スノードロップ凝集素)を併用すると、相乗的にFIPVの複製を阻害。

 

上記2010年の論文が一つあるのみで、ネコの個体を用いた検討はない。

 

HIVはFIPVと同じRNAウイルスであり、両者のウイルス合成には共通経路も多いため、抗HIV薬はFIPVにも効く可能性はありそうです。また、下記のエボラやインフルエンザもRNAウイルスであり、抗インフルエンザ薬のファビピラビル(アビガン)がエボラにも有効と言われることからは、ファビピラビルとともに抗インフルエンザ薬のオセルタミビル(タミフル)やバロキサビル(ゾフルーザ)がFIPにも効く可能性も考えられますが、残念ながらそのような検討はまだないようです。

 

と思いましたが、改めてネットで検索すると、FIPに対してタミフルを投与した例はいくつかあるようです。

しかし、そのいずれも明らかな効果は見られなかったようです。

下記はパルボウイルスに対するタミフルの効果を検討した学会発表ですが、ここでもFIPに対する有用な結果は見られなかったそうです。

犬と猫のパルボウイルス感染症に対するリン酸オセルタミビルの効果

 

ただし、この発表にもあるようにタミフルはネコのパルボウイルスに対しては有効のようです。

しかし、タミフルはノイラミニダーゼというインフルエンザウイルスが有する酵素を阻害してウイルスの増殖を抑制する薬ですが、パルボウイルスはノイラミニダーゼを持たないため、どうしてタミフルが効くのかはわかっていないようです。

なお、FIPVのもととなるコロナウイルスもノイラミニダーゼは持っていません。

 

 

GC376:3C様プロテアーゼ阻害薬; RNAウイルスの合成阻害

Kansas州立大学のグループが開発し、UC DavisがFIPに対する効果を検討。

Broad-spectrum antivirals against 3C or 3C-like proteases of picornaviruses, noroviruses, and coronaviruses.

Efficacy of a 3C-like protease inhibitor in treating various forms of acquired feline infectious peritonitis.

 

ZenByCatというNPOを運営するPeter Cohenの飼い猫のSmokeyは、このUC DavisのGC376の治験に参加して、FIPが治ったそうです。

Dr. Pedersen からGC376を注射されるSmokey

 

このように有望な薬ですが、まだ治療薬としては承認されておらず、正規のルートでの入手は困難です。

後述のように、black marketではMUTIANから入手が可能のようですが(MUTIAN I)、どうせならGS-441524(MUTIAN II)のほうがより有効のようです。

 

なお、GC376は、カンサス州立大学(カンサス州)がパテントを持っていますが、ライセンスをAnivive Lifesciences社に与えたそうです。

Anivive Lifesciencesは商品化を目指しており、近々臨床試験を始めるようでHPで参加者を募集をするようです。

というわけで、後述のGS-441524よりもGC376のほうが、実際に正規品が販売されるのは早くなりそうです。

 

 

GS-5734 :RNAウイルスの合成阻害

エボラウイルスの治療薬として、アメリカ陸軍感染症医学研究所(USAMRIID)・アメリカ疾病予防管理センター(CDC)・ボストン大学などが研究し、Gilead Sciencesが製造。

(2016年にNature誌に発表)

Therapeutic Efficacy of the Small Molecule GS-5734 against Ebola Virus in Rhesus Monkeys

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5551389/

 

GS-5734はニパウイルス感染症にも有効。

Remdesivir (GS-5734) protects African green monkeys from Nipah virus challenge.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/31142680

 

試薬として市販もされているが、極めて高価。

https://www.medchemexpress.com/Remdesivir.html?src=google-product&gclid=EAIaIQobChMI6POk5Zne4wIVVHRgCh1akwXjEAAYASAAEgIYE_D_BwE

 

UC Davis の研究グループが下のGS-441524とともにFIPにも有効であることを報告。

The nucleoside analog GS-441524 strongly inhibits feline infectious peritonitis (FIP) virus in tissue culture and experimental cat infection studies.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29778200

 

ネコの細胞実験では、FIPVに対しGS-441524とGS-5734は同等の抑制効果

GS-441524 and GS-5734 were found to have comparable EC50 (1.0 µM) and CC50 (>100 µM) values against FIPV in cat cells. 

 

なお、エボラに対しては、その後remdesivir (GS-5734)よりも抗体療法のほうが、効果の高いことが示されており、今後エボラの治療には抗体療法が用いられるとのこと。

エボラ出血熱、ついに「治療可能」に

エボラ熱「治療可能」か 新薬が「90%の生存率」示す

 

しかし、Gilead社は、GS-5734がエボラの薬としてFDAの承認を得るまでは、GS-441524のラインセンスを他社に与える気はないようです。これについては、多くの人が怒りを表明しています。

 

 

GS-441524

内容が長くなり読みづらくなってきたので、次のページその次のページに内容を移動しました。

 

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今後の展開:新しい治療薬の可能性

 

FIPのもととなるコロナウイルス属のウイルスによる人の重症感染症としてSARSとMERSがあります。

 

・重症急性呼吸器症候群(SARS)

SARSコロナウイルスによる全身性の感染症で、2002年11月16日に、中国南部の広東省で非定型性肺炎の患者が報告されたのに端を発し、北半球のインド以東のアジアやカナダを中心に感染拡大、2003年3月12日にWHOから「グローバルアラート」が出され、同年7月5日に終息宣言が出されるまで、32の地域と国にわたり8,000人を超える症例が報告された。

 

・中東呼吸器症候群(MERS)

MERSコロナウイルスによる感染症で、2012年9月にサウジアラビアで初めて患者が報告されて以降、サウジアラビア、ヨルダン、アラブ首長国連邦、カタールを含む中東諸国や、フランス、ドイツ、イタリア、英国などの欧州やチュニジアから患者が断続的に報告されている。

2019年8月末までに報告された診断確定患者数は2464名(うち、少なくとも850名死亡) 。

 

SARSとMERSウイルスはFIPVと同じコロナウイルスであり、これらの治療薬はFIPにも効果を示す可能性があります。

以下のようにDr. Pedersenも、「SARSの出現によりコロナウイルスの治療薬の研究が進んだが、その終息とともに研究は終了となった。しかし、人々がコロナウイルスに関心を持つようになった」 と述べています。

 

Understanding how to block inflammation and the development of anti-viral drugs would be ways we could fight it. There is no reason why these can’t be developed. In fact this was happening following the appearance of the severe acute respiratory syndrome (SARS)- another coronavirus disease, but of humans. However, this research was curtailed when SARS failed to spread to the general population and was easily contained. But it made human researchers interested in the corona virus. 

 

 

一方、MERSは現在も感染が続いており深刻な問題となっています。

このため、ワクチンや治療法に関する研究が現在も精力的に続けられています。

 

J Virol.  2019 Oct 2. 

Small molecule antiviral β-D-N 4-hydroxycytidine inhibits a proofreading-intact coronavirus with a high genetic barrier to resistance.

NHCというnucleoside analoguesがMERSウイルスの増殖を抑制した。

(GS -441524もnucleoside analoguesの一つです)

 

Chem Biol Drug Des.  2019 Aug 22.

Characteristics of flavonoids as potent MERS-CoV 3C-like protease inhibitors

いくつかのフラボノイドがMERSウイルスの3C-like proteaseを阻害した。

(GC376も3C-like protease阻害薬です)

 

 

人の薬の開発には、動物薬よりもずっと多額の予算がつぎ込まれます。

いずれは、これらの薬の中からFIPの特効薬が見つかることが期待されます。